こんにちは。京都市左京区下鴨のパーソナルトレーニングジム the FIT CLUBです。
スクワットをしているとき、「膝が内側に入っている」と指摘されたことはありませんか?
自分ではまっすぐしゃがんでいるつもりでも、鏡や動画で確認すると、膝が内側に動いていることがあります。
このような動きは「ニーイン(Knee-in)」と呼ばれます。
ニーインには、股関節や足首の動き、足裏への体重のかけ方、身体の使い方など、さまざまな要因が関係しています。
今回は、スクワットで膝が内側に入る原因と、自分でできるチェック方法、フォームを見直すための運動をご紹介します。
ニーインとは?
ニーインとは、スクワットなどの動作中に、膝が身体の内側へ移動することです。
太ももが股関節から内側へ寄ったり、内向きにねじれたりする動きに、足首や足部の動きが組み合わさって起こる場合があります。
こうした動きに関連する専門用語として、「動的膝外反(Dynamic Knee Valgus)」があります。
ただし、膝が内側に入るからといって、必ずしも筋力不足やケガの危険性を意味するわけではありません。
膝の位置だけで判断せず、痛みの有無や左右差、足裏の接地、動作をコントロールできているかを合わせて確認することが大切です。
スクワットで膝が内側に入る主な原因
① 股関節の筋力や身体の使い方

中臀筋や大臀筋など、お尻周りの筋肉は、股関節や骨盤の動きを支えています。
これらの筋肉の働きは膝の動きにも関係しますが、ニーインが見られるだけで「お尻の筋力が弱い」と判断することはできません。
筋力に加えて、スクワット中にどのように身体を動かしているかも確認する必要があります。
例えば、軽い負荷では安定していても、重くしたときや疲れてきたときだけ膝が内側に入る場合は、重量や回数の設定も見直してみましょう。
② 足首の可動域
スクワットでしゃがむときには、足首を曲げて、すねを前へ傾ける「背屈」という動きが必要になります。
足首の動く範囲が狭いと、かかとが浮いたり、足の向きや膝の動きが変わったりすることがあります。
実際に、特定の条件でニーインが見られる若年成人を対象とした研究では、股関節と足首の筋力・柔軟性に働きかける運動によって、スクワット中の膝の動きが改善したと報告されています[1]。
ただし、足首が硬い人全員にニーインが起こるわけではありません。
股関節や足部の状態と合わせて確認することが大切です。
③ 足裏への体重のかけ方
足部は床に接し、身体を支える土台です。
足裏への体重のかかり方が変わると、すねや膝の動きも変化する場合があります。
スクワットでは、足の内側や外側の一か所に体重が偏っていないか、かかとや足の指の付け根が床から浮いていないかを確認してみましょう。
なお、足部が内側へ傾く「回内」は、通常の動作でも起こる自然な動きです。
土踏まずが下がって見えるだけで、異常と判断することはできません。
自分でできるニーインのチェック方法
スクワットを正面から撮影する

まずは重りを持たず、痛みのない範囲でスクワットを行いましょう。
- 足を肩幅程度に開き、つま先を自然な角度に向けます。
- 正面から全身が映る位置にスマートフォンを置きます。
- ゆっくりと数回しゃがみ、立ち上がります。
- 膝の動きに加えて、かかとの浮きや身体の傾き、左右差を確認します。
「しゃがむ途中で膝が内側に入る」「立ち上がるときだけ内側に動く」など、動きが変わるタイミングにも注目してみてください。
動画は、自分のフォームを振り返るための手段です。
動画だけで筋力不足や関節の問題を診断できるわけではありません。
片脚での動きも確認する

両脚でのスクワットが安定している方は、壁や手すりに軽くつかまり、片脚で浅くしゃがんでみましょう。
膝の動きだけでなく、骨盤が傾いていないか、身体が大きく横へ流れていないかを確認します。
深くしゃがむ必要はありません。
痛みが出る場合や、支えがあってもバランスを保てない場合は、無理に行わないようにしましょう。
ニーインが気になるときに取り入れたい3つの運動
ここでは、足首や股関節の動きを確認し、スクワットのフォームを見直すための運動をご紹介します。
回数は始める際の目安です。
ご自身の体力や動かしやすさに合わせ、痛みのない範囲で取り組んでください。
① 足首のモビリティエクササイズ
足首を曲げる動きを練習するエクササイズです。
- 壁に向かい、片足を少し前に出します。
- 前足のかかとを床につけたまま、膝をゆっくり壁へ近づけます。
- かかとが浮く手前で止め、元の位置へ戻します。
左右それぞれ10回程度を目安に行いましょう。
壁に膝を届かせることよりも、足裏の接地を保ちながら動かすことを意識してください。
足首の前側に痛みや強い詰まりを感じる場合は、無理に押し込まないようにしましょう。
② バンドを使ったサイドウォーク
股関節周りの筋肉を使いながら、横方向へ移動する運動です。
- 軽めのトレーニングバンドを膝より少し上に装着します。
- 膝と股関節を軽く曲げます。
- 身体を大きく左右に揺らさず、小さな歩幅で横へ移動します。

左右それぞれ5〜10歩程度から始めましょう。
強いバンドを使うことよりも、姿勢を保ちながら丁寧に動くことが大切です。
サイドウォークだけでフォームが変わるとは限らないため、スクワットの動作練習と組み合わせて取り組みましょう。
③ 負荷を軽くしたスクワットの動作練習
筋力トレーニングに加えて、スクワットそのものの動きも練習しましょう。 
まずは自重で、足裏全体で床を支えながら、コントロールできる深さまでゆっくりしゃがみます。
不安定な場合は、後ろに椅子を置き、座面へ軽く触れる動きから始めても構いません。
膝を無理に外側へ押し出すのではなく、足裏の接地を保ちながら、痛みなく滑らかに動けることを目指しましょう。
足幅やつま先の角度は、体格や関節の特徴に合わせて調整します。
5〜10回を1〜2セット程度から始め、フォームが安定してから回数や負荷を増やしていきましょう。
ニーインは必ず直した方がいい?
膝が少し内側へ動いたからといって、それだけでケガの原因や危険度を判断することはできません。
動作の種類や負荷によっても、評価は変わります。
フォームを見直すときは、次の点を合わせて確認しましょう。
- 膝や股関節、足首に痛みがないか
- 重量や回数を増やすと、動作が不安定にならないか
- 左右差が大きくないか
- 足裏の接地やバランスを保てているか
見た目だけを整えようとするのではなく、ご自身の身体に合った動きを身につけることが大切です。
痛みが出る場合は、無理に運動を続けないようにしましょう。
腫れや膝が抜けるような感覚、引っかかりがある場合や、痛みが続く場合は、整形外科などに相談してください。
まとめ|膝だけでなく身体全体の動きを確認しよう
スクワットで膝が内側に入るときは、股関節の働き、足首の可動域、足裏への体重のかけ方など、身体全体の動きを確認することが大切です。
「お尻を鍛えればよい」「膝を外へ開けばよい」と一つの方法に決めつけず、まずは軽い負荷で自分のフォームを確認してみましょう。
痛みがないか、動作をコントロールできているかを確かめながら、ご自身に合ったスクワットを身につけていきましょう。
スクワットのフォームにお悩みの方へ
京都市左京区下鴨のパーソナルトレーニングジム「the FIT CLUB」では、お客様一人ひとりの身体の特徴や目的に合わせたトレーニングをご提案しています。
「自分のフォームが合っているか分からない」 「重くすると膝が内側に入ってしまう」 このようなお悩みをお持ちの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
身体の動きを一緒に確認しながら、ご自身に合ったトレーニング方法を考えていきましょう。
参考文献
[1]Bell DR, Oates DC, Clark MA, Padua DA. Two- and 3-Dimensional Knee Valgus Are Reduced After an Exercise Intervention in Young Adults With Demonstrable Valgus During Squatting. Journal of Athletic Training. 2013;48(4):442–449. 論文全文はこちら








