こんにちは。京都市左京区下鴨のパーソナルジム【the FIT CLUB】です。
今回はトレーニング初心者が続かない理由について研究された文献を参考に紹介していきます。
初心者がトレーニングを続けられないのはなぜ?科学的に明らかになった原因とは
ジムに通い始めたものの、3ヶ月以内にやめてしまう初心者は実に多く、その割合は50%以上に達すると言われています。
この現象は単なる「飽き」や「意志の弱さ」によるものではなく、心理学や運動生理学、さらには社会的要因が複雑に絡み合った結果です。
Sallis et al. (1992) の研究によれば、運動開始後6ヶ月以内に離脱する人の割合は過半数に及ぶことが報告されており、初心者の多くが同じ壁にぶつかっています。
では、なぜ多くの人が運動を続けられないのか。本記事では、「Self-Determination Theory(自己決定理論)」 や 「自己効力感理論」 などの心理学的視点を中心に、初心者が陥る7つの課題について、研究をもとに解説します。
1. 自分で決められないと続かない:自律性の欠如
トレーニング初心者が継続できない最大の要因のひとつは、「自律性が感じられないこと」 です。

Deci & Ryan (1985) による 自己決定理論(Self-Determination Theory, SDT) では、人間の行動を継続させるためには、「自律性」「有能感」「関係性」の3つの心理的欲求が満たされる必要があるとされています。
初心者がパーソナルトレーニングを受ける際、トレーナーがすべてを決めてしまうと、「やらされている」 という感覚が強くなり、自律性が損なわれてしまいます。
自分でメニューを選んだり、トレーニング方法を試行錯誤する余地があることで、「自分で選んだ」という感覚 を持てれば、運動の継続率は格段に向上します。
Teixeira et al. (2012) のレビュー論文でも、自律性が運動の長期継続に大きな影響を与えることが確認されています。
2. 成果が見えないと諦めやすい:有能感の欠如
初心者が挫折する大きな理由のひとつに、「成果が見えないこと」 があります。

運動を始めたばかりの頃は、体型の変化や筋力アップなどの目に見える成果が現れるまで時間がかかるため、初心者は自分の進歩に気づきにくいのです。
Bandura (1977) の 自己効力感理論(Self-Efficacy Theory) では、「自分はできる」 という自己効力感が運動継続の重要な要素であるとされています。
初心者の場合、成果が見えないと「自分には向いていない」「努力しても結果が出ない」という無力感を感じやすく、その結果、離脱へとつながります。
Williams et al. (2008) の研究では、成果が可視化された場合の方が運動継続率が高いことが明らかになっており、ビフォーアフターの写真や体組成データの定期的な記録が効果的であるとされています。
3. 孤独感を感じると挫折しやすい:関係性の欠如
運動継続のもう一つの重要な要素は、「関係性」 です。

Carron, Hausenblas, & Mack (1996) の研究では、トレーナーやジム仲間との関係性が運動の継続率を大きく左右することが示されています。
初心者がジムに通い続けるには、周囲との関係性が非常に重要です。
ジムで孤独を感じたり、誰にも話しかけられない状況では、運動の楽しさを感じることができず、結果的にモチベーションが下がってしまいます。
Bauman et al. (2012) も、ソーシャルサポートのある環境では運動の継続率が向上することを示しており、トレーナーや仲間とのポジティブな関係性が継続のカギになることがわかっています。
4. 時間がないと感じると優先順位が下がる:時間的制約
「時間がない」 という理由でトレーニングを続けられなくなる初心者は少なくありません。

Dishman (1988) による研究では、「忙しい」「スケジュールが合わない」 という時間的制約は、運動離脱の最も一般的な理由であることが示されています。
現代社会では仕事や家庭、趣味など、運動以外の予定が多いため、ジム通いの優先順位が下がってしまうことがよくあります。
Trost et al. (2002) の研究によれば、柔軟なスケジュールでトレーニングを続けられる環境の方が、初心者の運動継続率が高いことが報告されています。
特に、週2回・30分程度の短時間メニュー から始めることで、時間的ハードルを下げることができます。
5. 筋肉痛・疲労感が強いと次回が億劫になる:身体的不快感
初心者は、トレーニング後の筋肉痛 や強い疲労感を理由に次のセッションをためらい、やがて離脱してしまうことがあります。
Ekkekakis, Parfitt, & Petruzzello (2011) の研究では、「強すぎる運動強度は、初心者の快適感を低下させ、運動を続ける意欲を削ぐ」 ことが示されています。
筋肉痛があると、次のセッションへのモチベーションが下がり、最終的には「もうやめよう」と考えてしまう初心者が多いのです。
Biddle & Mutrie (2008) の研究によれば、初心者には低強度から始めて徐々に負荷を増やすプログラムが、長期的な運動習慣の定着に有効であることが明らかになっています。
6. 厳しい食事制限がストレスになる:食生活のハードル
運動の成果を出すには食事管理も重要ですが、「厳しい食事制限」 によるストレスで離脱してしまう初心者も少なくありません。

Segar, Eccles, & Richardson (2008) の研究では、厳格な食事制限は初心者の離脱要因になることが示されています。
初心者は、極端な食事制限やカロリーコントロールを強いられることで、「食事への楽しみが奪われた」 と感じ、運動自体へのモチベーションも低下してしまうことがあります。
Teixeira et al. (2015) も、ストレスの少ない食事プランの方が、長期的な行動変容につながることを示唆しています。
7. 目的が曖昧だと続かない:動機の欠如
トレーニング初心者が続けられない理由のひとつに、「運動の目的が明確でないこと」 があります。

Ingledew & Markland (2008) の研究では、「目的が明確でないと、運動を続ける動機が低下する」 ことが確認されています。
「なんとなく運動しよう」と漠然と始めた場合、短期間で目標を見失い、継続が難しくなります。
Wilson & Rodgers (2004) でも、具体的な目標を持って運動する人の方が、長期的に継続できることが明らかになっています。
初心者が継続するためには、「ウエスト-3cm」「体脂肪率-5%」 などの具体的な目標設定が効果的です。
【まとめ】初心者が続かない理由は心理学と科学で説明できる
トレーニング初心者が運動を続けられない理由は、単なる「やる気の問題」ではなく、心理的要因、身体的要因、社会的要因が複雑に絡み合った結果です。
自律性・有能感・関係性の3つの心理的欲求が満たされ、成果が見える環境が整えば、初心者でも運動を習慣化しやすくなります。
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